「××りの男」というTwitterアカウントの登場
今、Twitterで大きな注目を集めている「××りの男」というアカウントをご存じだろうか。
このアカウントは4月下旬に突如として現れ、特徴的な言動と襖の画像を投稿し、一夜でTwitterのトレンドに浮上することとなりました。
アカウント作成して2~3日しか経っていないにも関わらずフォロワーが5.1万人を超えています。そして、ノイタミナ公式がフォロー&RTしている投稿と、特徴的なつぶやき。
「おや、何かが動き出したようですねぇ…」
「形…真…理…」
このつぶやきと、シルエットから一瞬で分かったファンも多いことでしょう。
それは、世界中を魅了することとなった巨大プロジェクトの再始動を示唆するものでした。

「モノノ怪」再始動
その正体は、2007年7月にフジテレビ「ノイタミナ」枠で放送されていたアニメ「モノノ怪」。
アニメ内で登場する主人公「薬売りの男」がTwitteの正体です。
第1期から15年経った今まさかの続編発表ということで、ネットでは大きな盛り上がりとなっています。
今回は、「モノノ怪」について解説しながら2期への期待を膨らませる記事とさせてください。
「モノノ怪」とは

「モノノ怪」とは、和製ホラーアニメとしての地位を確立した「怪~ayakashi~」の続編です。監督、映像監督、脚本家全員が名のある巨匠で構成されているため一般的なアニメとは一線を画すアニメとなっています。
和紙の質感をテクスチャーとして取り入れているため、全体的に和風のタッチで描かれた本作。本作は5つのエピソードに分けられており、各エピソード毎に浮世絵やクリムト、屏風絵、モノクロ、水墨画などのデザインで描かれており、美術的な評価も非常に高い作品です。
普段アニメを観ることのない層からも支持を受けている作品でもあります。私の周りでも、アニメ作品をほとんど見てこなかった母親が「モノノ怪」には釘付けとなっていました。人間の闇や、思想の裏返しなどを描くため、大人にこそ響くアニメとしても大きな評価を得ている作品です。
あらすじ
モノノ怪を斬ることができる退魔の剣を携えた男”薬売り”。
モノノ怪を成すのは、人の因果と縁。
人の情念や怨念にあやかしが取りついたとき、モノノ怪となる。
薬売りはモノノ怪の『形』と『真』と『理』を明らかにし、退魔の剣でモノノ怪を斬っていく。
エピソード
- 座敷童子
- 海坊主
- のっぺらぼう
- 鵺
- 化猫
監督/脚本/デザイン
監督は「C」「つり球」を手掛けた中村健治。
脚本は「機動警察パトレイバー」「らんま1/2」「ヒカルの碁」等を手掛けたヨコテミチコ。
「世にも奇妙な物語」「学校の怪談」等を手掛けた小中千昭。
「図書館戦争」「青の祓魔師」等を手掛けた高橋郁子。
キャラクターデザインに「空中ブランコ」「C」等のエフェクトを担当した橋本敬史。
上記の監督/脚本/デザインの巨匠が集うことによって、異次元の世界観を生み出しています。
“もののけ”と人間の闇を描く本作、普通のアニメではなかなか見られない技術が詰まっているので、上記の監督/脚本/デザイン担当の凄さを体現した作品となっています。
声優
薬売り:櫻井孝宏、
志乃:田中理恵、加世:ゆかな、菖源:浪川大輔、のっぺらぼう:桑島法子さんと緑川光…etc
有名声優が名を連ねており、サイドキャラにも豪華な顔ぶれが揃っています。
ストーリー毎に登場人物がガラッと変わるため、配役の声優さんにも注目です。
見どころ と 2期について

2007年の放映から15年経った今でも根強い人気の「モノノ怪」。
筆者も放映時にアニメに釘付けになっていた一人です。そんな私がザックリと本作の見所をまとめてみました。これから本作を観るという方の後押しになればと思います。
見どころ1:ストーリーの儚さ
5つのストーリーそれぞれが単独の作品として成立していて、人間とあやかしの不思議な関係を異なる視点で描いています。人間の業から “あやかし” を生み出してしまったり、悲しい出来事から生まれてしまう “あやかし” 等。人間の汚さや、人間の脆さを描いているため、ただ単に祓うだけでは解決しないストーリーは胸を打つものばかりです。
特に「のっぺらぼう」は非常に難解な話で、映像から読み解ける情報では『いったい何が起こったのか』『どうなったのか』理解できないまま終了してしまう可能性もあります。話の内面を自分で嚙み砕くことで点と点が繋がって線となる。その瞬間は儚くも興奮するものになるでしょう。
ただ、ぼけーっと観ることのできないしっかりしたアニメを楽しみたい人におススメです。
見どころ2:薬売り
主人公の「薬売り」は “あやかし”に自ら介入していくのではなく、基本的に静観するスタイルというのもポイントです。その場にいる人間が “あやかし” とどう向き合っていくかを見届ける役割を担っているのが本当に格好いい。更に容姿端麗で、長い耳に、長髪というイケメンマダムキラー。美しさのあまり陶酔する女性が出てくるほどです。
「薬売り」の持つ退魔の剣は、モノノケの『形』と『真』と『理』を知ることで振るうことができます。以下の3つを、ひとつひとつ事実を理解する必要があります。
・形(かたち)を成すのは人の因果と縁
・真(まこと)とは事の有り様
・理(ことわり)とは心の有り様
「モノノ怪を成したのは人であるが、人の世にあるモノノ怪は斬らねばならぬ」… という台詞は回を重ねる毎に視聴者に重く響きます。主人公の考え方やそれぞれのストーリーは、現代社会を生きる自分たちにも重なるところがあります。監督や脚本家は、【観る人の境遇や価値観に訴えかける】【現代社会に訴えかける】というテーマを重ねて制作されているそうです。そういう作り込みが今を生きる人たちに刺さりに刺さっていると思います。
見どころ3:作画が凄い!映像美!
ノイタミナ枠としても異彩を放っていた「モノノ怪」、その凄さはなんといっても作画にあり。
独特の映像構成から放たれるアニメーションは一瞬見逃しただけで後悔するレベルです。この作画とアニメーションがストーリーに華を添えているのですから、それはもう素晴らしいの一言に尽きます。
どのシーンをとっても絵になるのです。
2期について
そして、Twitterの呟きが2期の告知の前触れとして盛り上がっている訳です。
5/12には「××りの男」→「×売りの男」に名前が変更されています。日を追って解禁されていく名前にファンはウキウキとドキドキを隠せないわけです。実は私も、一時期全巻本を持っていたし、キャラクターのチャームを持っていたこともありました…それくらいファンなんですよ!
近日「モノノ怪2期」として正式に名称が変更されて、公式発表されることでしょう。今の今まで、リーク等も一切無かったので、制作中であったとしたらかなりの厳戒態勢でプロジェクトを遂行していたことになります。そこからも、制作陣の気合が滲み出ていますね。
今年中に放映するのは難しいかと思いますが、続報に期待ですね!!!
2期の舞台がどのような状況か、薬売りの今など、続報が気になるところです。
※ 追記
5/12に上記ツイートと共に、名前が「薬売りの男」に変更されました。重大発表とのことです。
※追記2
「モノノ怪」15周年記念企画始動!
そして、5/13 19時に一斉にTwitterが更新され、
「薬売りの男」から「アニメ『モノノ怪』公式@15周年記念企画始動」に名前が変更されました!
明かされた内容は以下の通りです。
- スピンオフ小説『モノノ怪 執』の発売が決定
- アニメ『モノノ怪』名場面投票企画がスタート
- 中村健治監督&薬売り役の櫻井孝宏さんからコメントが到着!
- 十五周年記念祭開催決定!
とうとう始動した「モノノ怪」15周年プロジェクト!
一気に4つの新情報が公開されました。
特に、スピンオフ小説『モノノ怪 執』は6/10発売ということで、1ヵ月後には発売されてしまうというスパンの短さとなります。やはり水面下で多くの企画が進行していたということになりますね。小説は既に予約が開始されているため、私も早速予約しようと思います。
薬売り役の櫻井孝宏さんのコメントで『続報をお楽しみに』と綴られているため、アニメ2期という大きな情報も控えている気がします。名場面企画ではTwitter投稿がホームページに掲載されるため、自分のイチオシシーンに想いを馳せて投稿してみましょう。
更に盛り上がりを魅せる「モノノ怪」。
今後の展開に大きく期待していましょうか!
■ アニメ「モノノ怪」十五周年記念サイト
https://www.mononoke-15th.com/
ということで今回は、
Twitterのトレンド入りを果たした「モノノ怪」について記事とさせていただきました。
今回の一報を受けて、まだ観ていない方には是非1期を見ていただきたい!
そして、既に見ているアナタ!アナタにも、1期を履修していただきたい!私もするから!
それでは皆さん、うっかり、うっかり、心奪われるままに。
■モノノ怪 公式サイト
https://www.mononoke-anime.com/
■怪~ayakashi~ 東映アニメーション公式