当記事は9mm Parabellum Bulletの紹介ページです。
9mm Parabellum Bulletとは
ジャンル
ロック、インディー・ロック、パンク・ロック、エモ、ハードコア、スクリーモ、オルタナティブロック
結成
2004年
デビュー
インディーズデビュー:2005年『Gjallarhorn』
メジャーデビュー:2007年『Discommunication e.p.』
特徴
複数の音楽ジャンルを融合、更には昭和歌謡という邦楽ジャンルを取り入れた唯一無二のバンド。
ハードコアな楽曲でエモを生み出したかと思うと、『泣き』や『くずし』という昭和歌謡に取り入れられた技法を随所で使用する。
楽器隊の実力も異常で、日本の歌謡曲で扱われるようなメロディをそれぞれの楽器で表現する。音が細かく打ち込まれるため『普通のバンドでは扱わないリフレイン』が特徴。力強く伸びのあるヴォーカルと激しい音楽隊が合わさることで、聴く人の”ロックが聴きたい”という要求を満たしてくれるバンド。
メンバー
Vo. 菅原卓郎 (すがわらたくろう)

誕生
1983年7月19日
出身地
山形県東田川郡藤島町
楽器
ギター、マラカス、鈴
人物
楽曲の作詞を主に担当。
身長180cmでスラッと細身の体系、長髪の天然パーマが特徴。
張りと伸びがある特徴的な声を持つ。
中学時代に母親のギターを手に取り、高校時代にHi-STANDARDやJUDY AND MARYのコピーバンドをしたことで音楽に興味を持っていく。大学在学中にDr.かみじょうちひろに誘われて9mmに加入する。
ThreeMichelleGunElephantのアベフトシの価値観や音楽のスタイルに影響を受けており、卓郎の音楽に深く根付いている。また、ロックの王道にもなったthe pillowsの大ファンで、両バンド尊敬しあう仲。
Gt. 滝善充 (たきよしみつ)

誕生
1983年5月9日
出身地
茨木県北茨城市
楽器
ギター
人物
ほとんどの楽曲で作曲を担当する。
激しいライトハンド奏法と速弾きによる弾丸のようなギターが特徴。
エフェクターやブースターを自作するのが趣味で、機械音や電子音を歪ませるような特殊エフェクターの作成までこなす。電子機器や電子回路の知識を持ち合わせており、部品さえあれば筐体は空き箱でもゴミでも何でも使うスペシャリスト。
暴れまわるようにギターを振り回すライブパフィーマンスが特徴で、ギターにもライブ時の傷がついていることが多い。しかし、機材を粗末に扱うことはせず関係者に対しての配慮やリスペクトはかかさない人物。
jamming O.P.というバンドを掛け持ちしていたが、現在は9mmの活動に専念している。また、期間限定でmudy on the 昨晩に正式加入したこともある。
Ba. 中村和彦 (なかむらかずひこ)

誕生
1984年4月24日
出身地
宮城県仙台市
楽器
ベース、スクリームヴォーカル
人物
バンドではシャウト(スクリームヴォーカル)も兼任している。彼のシャウトが披露される楽曲も多く、ライブでは腰より低いマイクに向かって身体を折り曲げるようにしている。シャウトで何を叫んでいるかはメンバーも知らない。
ベースを寝かせるようにして高速弾きしたり、身体を反転させたり、上体を大きく揺らしながら演奏するのが特徴。
9mmメンバーは大学の先輩にあたり、中村は一番最後に加入した。当時はベースレスバンドだったが、「ベースがいないと流石に寂しい」ということで菅原が直接電話交渉した経緯がある。
Dr. かみじょうちひろ

誕生
1981年1月13日
出身地
長野県上伊那郡辰野町
楽器
ドラム
人物
バンド結成の発起人にしてリーダー。
鬼のように激しいドラムコードを表情一つ変えずに演奏する。ドラマーとして非常に高いスキルを持ち、多くの音楽雑誌で特集が組まれる人物。
家庭の環境から、ドラムは幼少期から触っていたが自身はずっとギターヴォーカルに憧れていた。現に大学在学中には、8~10のバンドを掛け持ちしており、ギターを担当することが多かったようだ。その後、一般企業でテレビの設計に関わっていたが2006年に退職し、音楽活動一本となる。
自身の情報を捏造する傾向にあり、公式ホームページでは誕生日を『1999年9月9日』と9mmになぞった数字にしたり。バンド名を付けた理由に対して、インタビューごとに違うことを発言していたりする。血液型についても、本人はずっとA型だと思っていたが、2011年に献血をした際にO型であることが判明している。検査をすることなく大けがをしていたら死んでいたかもしれないと本人は笑っていたが、おおごとである。
9mm Parabellum Bulletの楽曲
今までに多くの名曲を残してきた9mm。
彼らの音楽の軌跡を辿るように、数曲をピックアップしながら魅力をお届けしたいと思います。
デビューから一気にオリコンTOP10へ躍り出る
「The World」
「The World」リリース前には既に2枚のCDをリリースしており、認知度もそれなりに高かった9mm。2006年にRADWIMPS主催のライブツアー”ソナタと行く冬のツアー”に出演しており、この出演がきっかけで多くの眼に触れることとなる。
メジャーデビュー前にも関わらず【CONT DOWN JAPAN06/07】に出演し、「The World」をリリース。本作は、1stMiniAlbumの「Gjallarhorn」、2ndCD「Phantomime」の名曲を再録したもので、大衆に向けて自分たちの音楽を届けるきっかけとなった。
この頃から既に9mmの原型が出来上がっており、攻撃的なメロと中毒性が両立されている。まだ粗削りな部分はあるが、ロック好きを魅了するのに時間はかからなかった。
「Discommunication」
同年の2007年。メジャーデビュー曲となる「Discommunication」がリリースされた。
メジャーデビュー曲でありながら強烈なインパクトを与えた代表曲で、初登場オリコン9位という異例のヒットを叩き出した。それまで静観していた大手の音楽雑誌がインタビューや特集に取り上げ、バンドブームの波に一気に乗り上げていった。
卓郎の歯切れのいい声は、ロック界では珍しいカテゴリに属していた。この時代の邦楽ロックは、英語や横文字をスピード感あるメロに乗せて歌い上げるバンドが多かったのだ。音楽隊は疾走感に溢れているのに、ヴォーカルははっきりとした日本語を届けてくれる…。このギャップが、日本のロックファンに刺さったといえる。
同年にリリースされる1stFullAlbum「Termination」はオリコン10位を獲得し、2007年の1年間だけでリリースしたCDすべてが高い評価を得ることになった。
「Termination」では、9mmの根幹ともいえる独特なリフをこれでもかと取り入れている。轟音で掻き鳴らす音楽隊、しかしどこか懐かしい昭和歌謡のような『泣き』がある。この頃から、Gt.滝のハモりが効いた楽曲が多く作成されることになる。
一本筋の通った音楽の姿勢は、音楽関係者に “これで売れない訳がない” と確信させたでしょう。
メディアへの露出が止まらない2nd~3rdアルバム
「Living Dying Message」
2ndAlbum「VAMPIRE」では、「Supernova」や「We Are Innocent」「KeyWord」というライブで定番となった名曲が数多く収録されていくこととなる。
この頃から、キレのある高音でゲーム音のようなリフを開拓し始める。Gt.滝の一本釣り奏法 (ギターを上下に大きく振り回す演奏法) や、Ba.中村の低姿勢からのシャウトが定着したのはこのあたりから。アルバムのほとんどの曲が疾走感のあるロックで構成されており、牙を剥いた狼のようなバンドと称されることもあった。「VAMPIRE」はオリコン2位という超大ヒットアルバムとなった。
ミュージックビデオが作成された「Living Dying Message」はまさに癖の塊でありながら非常に人気のある楽曲。9mmの特徴として、アルバム最後の曲に疾走感のある楽曲を持ってくることも挙げられる。まさにその走りともいえる。MV撮影中に、機材に止まったバッタの足を掴んだら、足を切り離して逃げていった話は伝説。
この時期から、音楽以外とのタイアップも多くなってくる。地方テレビ局の番組イメージソングに多く使用されることになり、その知名度もうなぎ登りに上がっていった。
「Black Market Blues」「Cold Edge」
2009年には、「Black Market Blues」「Cold Edge」という代表曲2曲を立て続けにリリースした。
前者はライブで踊り狂う曲が欲しいという想いから制作。本楽曲でミュージックステーションに初登場することになる。
前アルバムがオリコン2位ということもあり、一気に表舞台に躍り出ることになった9mm。今まで彼らの存在を知らない層からも支持されることになったが、「Black Market Blues」が癖のある盛り上げ曲であったが故、賛否両論で受け止められてしまう結果となる。
「Cold Edge」はその評価をいい流れに持っていく意欲作となっている。バンドが得意とする音をそのまま届けることで、今できる自分たちの音楽をフルに出し切っている名曲。印象的なリフもあり、音楽に身をおく人達をも唸らせるものだった。Ba.和彦が持ち込んだ楽曲としても有名で、彼の持っている感性が爆発している一曲だ。
3rdアルバム「Revolutionary」もオリコン4位を記録。本アルバムタイトルにもなっている楽曲「The Revolutionary」は現在でもライブの最後に歌われるほどの人気を博している。私も大好きな一曲だ。
代表曲と新境地が止まらない4th~6thアルバム
「カモメ」
この頃から、激しいロックから一転して、『聴かせるロック』も発表していくことになる。
4thアルバム「Movement」は静と動を体現しており、動き出すための静寂と、止まるための衝動、この2面性を上手く表現したアルバムになっている。本作をレコーディングしているときをVo.菅原は『1stアルバム(Termination)を撮っているような気分』と話しており、心機一転という感情と、あの頃のような過激な音楽が出来たという心境だったのだろう。
アルバム最後に収録された「カモメ」は、その後(String ver)として単体で発売されることになる。
新境地ともいえる楽曲「カモメ」は、これまでの轟音で掻き鳴らすロックから趣向を変えた制作となった。ミュージックビデオもメンバーは登場せず、ダンサーの入手杏奈を起用して美しい世界を作り上げている。まさに新境地であり、彼らの音楽の幅を広げた曲。
「ハートに火をつけて」
2012年にリリースされた楽曲「ハートに火をつけて」。
印象的なリフをふんだんに織り交ぜた耳から離れない本作は、爆発的な大ヒットとなった。
発売前から「タイトル未定」として歌詞も無い状態でライブで披露され、ライブでの繋ぎや冒頭での盛り上げに使われていた。スカを取り入れたロックは、ファンに『これぞ9mm』と言わしめた。海外からの評価も高く、この時代から海外ウケのある楽曲も多数リリースしていく。
間奏のリフに「アサヒのサプリディアナチュラ」という、サプリcmのメロを付ける遊びが流行り。もうそれにしか聞こえないという現象を巻き起こした。
「Lost!!」
6thアルバムを発売する前に、4曲すべてがA面というクアトロシングル「反逆のマーチ/ダークホース/誰も知らない/Mad Pierrot」を発売した。バンドにおいて、シングル曲を一気に4曲まとめて出すという異例のリリースであり、メンバーがそれぞれ1曲ずつ担当してプロデュースした面白い試みである。
また、上記楽曲すべてを収録した6thアルバム「Waltz on Life Line」は、自主レーベル「Sazanga Records」からリリースした初アルバムである。バンドでは初のアナログ盤もリリースされた。
アルバム収録曲の「Lost!!」は筆者が最も好きな楽曲であり、最も好きなミュージックビデオ。
歌謡曲のような泣きと流しのあるヴォーカルに、身体が自然とリズムを刻んでしまう打ち込みは非の打ちどころがありません。ミュージックビデオも光源をうまく使った明暗を作り出しており、ダンサーとのマッチングが完璧。このときの卓郎に憧れて赤いテカテカな服を探し回ったほど。
バンドとして完成しており、6thアルバムの最後に収録されている楽曲「太陽が欲しいだけ」は3分ちょっとに様々な音楽技法が詰め込まれている高速ロックとなっている。
同じく上記アルバムの収録曲「スタンドバイミー」は、切ないメロと懐かしい情景が浮かぶ名曲。プロモーションビデオも作成されていたが、YouTubeでは削除されてしまっている。
新たな路線の開拓に成功した7th~8thアルバム
「ガラスの街のアリス」
7thアルバム「BABEL」が発売される前に発売した「インフェルノ」「サクリファイス」という楽曲は、アニメ『ベルセルク』のOPに使用されている。昔からの根強いファンが多い原作なので、幅広い年齢層から支持を受けることとなった。
そして発売された「BABEL」は、Gt.滝が活動休止から再開してからのアルバムである。ミュージックビデオが作られている「ガラスの街のアリス」「眠り姫」は歌謡曲のような9mm特有のポテンシャルを出しているが、そのほかのアルバム収録曲はハードロックに振り切っている。ちなみに、Gt.滝が活動休止している間は、3人でインストゥルメンタルライブを行った。
収録曲の「ロング・グッドバイ」はライブで人気の曲となり、今でも必ず歌われる楽曲となっている。本アルバムはライブでも人気の楽曲が多く収録されているが、今までの9mmが持つ雰囲気からは違う路線の楽曲もあるため、ファンの意見は分かれているかもしれない。
筆者は、「BABEL」の2曲目に収録されている「Story of Glory」が心から好き。かっけぇ。
「Beautiful Dreamer」「キャリーオン」
8thアルバム「DEEP BLUE」は、今までの9mmのハードロックに、ポップロックの世界を取り入れた。ダークな世界観を残しつつもポップに華を咲かせている。過去の9mmが好きなファンも本アルバムでは高評価を付けており、新たな路線の開拓に成功している。
収録曲の「カルマの花環」は、9mmが主催するライブ「カルマの百年」においてライブ会場で配布された先行シングル。得意とする疾走感のあるロックに、熱がこもった卓郎の声がマッチする名曲である。
先行配信シングル「キャリーオン」は映画「ニート・ニート・ニート」の主題歌。
この頃には、ロックバンドとして成熟していて。リリースする楽曲は芳醇な魅力と、根底にある高い演奏力が融和している。まさにロックバンドとして理想的な姿に昇華している。
9mm Parabellum Bulletとの出会い
中学3年くらいに友人とお小遣いでCDを買いにタワレコに行って出会ったのが始まりです。自分はアジカンの『崩壊アンプリファー』『君繋ファイブエム』を購入して、友人が9mmの1stMiniAlbum『Gjallarhorn』を購入しました。
当時は、9mmは自分の好きなタイプじゃないかもと思って疎遠でした。
その後、1stFullAlbum『Termination』を同じ友人がオススメしてくれたので聴いてみたところ、非常に良いアルバムでそこからハマっていきました。2008年にリリースされた『Supernova/Wanderland』から自分でもCDを購入して情報を集めるようになりました。
現在はサブスクで聴くのみですが、自分の人生において大きな衝撃を与えてくれたバンドです。
筆者がオススメする楽曲
そこで、今回は私のおすすめする楽曲を詰め込んだ『プレイリスト』を掲載します。
是非彼らの音楽を聴いてみてください。
■ AppleMusic:僕が誇る『9mm Parabellum Bullet』プレイリスト
■ AppleMusic:9mm Parabellum Bullet
以上で、9mm Parabellum Bulletの紹介は以上となります。
本ページは随時更新していきます。
また当サイトでは、彼らの音楽に対するページや、その他バンドの関連記事を上げていきます。
直近では「応援するバンド」の紹介ページを作成していきますので宜しくお願いします。